凸凹な空気

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なぜアイスランド?

 旅の行き先がなぜアイスランドなのか?「アイスランドに行ってくるよ」と言うと、たいていの場合「何があるの?何をやりに行くの?」という質問が投げかけられてくる。その質問に対してどんな答えが返ってくるのか興味津々な人、驚きと共に「なんでそんな所へ行くの?」と言わんばかりに怪訝な表情を見せる人・・・。反応としては後者のほうが圧倒的に多く、それだけアイスランドというディスティネーションが日本人にとってなじみがないということなのだろうね。
 さて、今回アイスランドへ行く主な目的は2つ。一つは現地で「ギャゥ」と呼ばれる、地殻プレートの裂け目を見ること。そしてもう一つはホエールウォッチング。
 ギャゥはアイスランドを南北に貫く幾筋もの谷で、プレートが生成されている現場なのです。プレートテクトニクスというのをご存じ?その昔、誰だか忘れちゃったけど世界地図を眺めていてアフリカ大陸の西側の海岸線と南アメリカ大陸の東側の海岸線が同じカタチをしていることに気づき、きっとこれは大昔アフリカ大陸と南アメリカ大陸はくっついていて、何らかの力が働いたために離れてしまったのだろう・・・と大陸移動説を説いた人がいました。実際、大陸移動説は正しいことが証明され、その大陸が動く理屈がプレートテクトニクス。地球内部、地殻のすぐ下にマントルと呼ばれる対流する厚い層があって、地殻(=プレート)はマントルの上に乗った状態・・・そしてマントル対流の動きと共に動いているのです。日本周辺ではプレートとプレートがぶつかって、マントル対流の沈み込みと共に一方のプレートがもう一方のプレートの下に潜り込んでいるわけで、これが日本に於ける地震の主因であり、また日本という火山島が出来た原因でもあるわけね。アイスランドの場合は全くこの逆。マントル対流の上昇ポイントにあって、まさにアフリカ大陸と南アメリカ大陸を引き裂いた原動力・・・大西洋の真ん中、マントル対流の上昇により出来た海底山脈大西洋中央海嶺)の一番高い部分が海面から突き出たのがアイスランドという火山島で、ギャゥはプレートの境目にあたるわけです。ここで生まれ、分かれたユーラシアプレートと北米プレートが日本付近で再び出会う・・・地震というやっかいな現象の原因でもあるけれど、地球のダイナミックな動きを実感出来る場所の一つなのです。
 それと、ホエールウォッチング・・・これはそのまんまですね。鯨です。ホエールウォッチング自体は日本でも可能だけど、日本では見られない鯨と会える可能性があるわけです。たとえば、地球上で最大のシロナガスクジラも!行けば確実に会えるというわけではないけれど、いくらかの可能性があるだけでもワクワクしてきます。