Hotel Orkin

今回利用した宿、"Hotel Orkin"。
アイスランドで"Hotel"という名のついた宿の利用は今回が初めて。というのも、アイスランドの物価が高すぎて、これまでは宿泊先をホテルにしよう、ということを考えられなかったからで。例えば、今回は1泊あたり7000クローナ強という宿泊料金だったわけだけど、これが昨年までのレートだとおよそ13000円。これが1泊や2泊ならともかく、何日も連泊となると・・・ホテル代だけで旅費がけっこうかさんでしまって、安月給の身としては賄いきれるものではなく・・・(苦笑)
ちなみに、今回のレートだと1泊およそ5000円・・・日本国内の安いビジネスホテル並み。この差、オドロキです(^^;。

空港連絡バス"flybus+"がホテル前に付いたのは(毎度のことだけど)午前1時頃。ホテル到着が、深夜の午前1時というと、「まさか?!」と思うかもしれない・・・けど、アイスランドではこれが普通。飛行機の運航ダイヤが、そういう時刻に到着するようになってるわけだから仕方ないわけです。(遅い時は宿泊施設到着が午前2時をまわることも珍しくない)
ちなみに、帰りの場合は"flybus+"のホテルピックアップが午前5時前だったりすることも、ごく普通のこと。アイスランドの宿泊業は楽じゃない・・・。

さて、バスを降り、荷物を転がしながらホテルのエントランスの前に行くと、そのエントランス・ドアになにやら貼り紙が・・・"夜間施錠中につき、ドア脇のボタンを押せ。何も反応がなかったら電話せよ"と。

・・・・・何か、嫌な予感。

そのボタンを押してみる。

反応なし。

再度、押してみる・・・

・・・・・・・・・・・。

そうですか、やはり電話ですか。←外国語がダメなので気がめちゃくちゃ重い

しかしですよ、たまたまσ(^^)は携帯電話持ってたからいいようなものの、携帯が無い人はどうするんだろうね？
アイスランドも日本同様、携帯電話の普及が著しく、公衆電話は少ない。むろん、ホテルのまわりにも公衆電話はありそうもない。

ま、とりあえず、貼り紙に書かれている番号に電話をかけて・・・知ってる単語を並べただけのデタラメな英語で話しかけて・・・

ホテルのスタッフがニコやかに登場。
(深夜到着でもムスっとしたねぼけまなこで迎えられたことがないのは、さすがアイスランド。)

部屋の中はこんな感じ。

なぜか、部屋の中に階段があり、これを登っていくと、3人分の布団が敷いてあるロフトのような空間に。メインのフロアのツインベッドと合わせて5人ほど泊まれるような作りになってるわけだけど、利用するのは自分ひとり。シングルルームを予約したんだけど・・・まぁ、贅沢に使わせてもらいましょう。

ちなみに、"Hotel Orkin"というのは通称のようで、正式には"Sjomannaheimilid Orkin"というらしい。flybusのピックアップサービス実施宿泊施設リストの中にも"Hotel Orkin"というのはなく、"Sjomannaheimilid Orkin"となっている。

実はここ"Sjomannaheimilid Orkin"は、(現地に着いてからわかったことだけど)一般的なホテルというよりも、フェロー諸島の海運事業者向けの宿泊施設というのが本来の姿らしい。日本でいうと「船員会館」とか、東京なら浜松町にある「島嶼会館」といったところかな。フェロー諸島というのは、アイスランドとスカンジナビア諸国の中間の大西洋上にある群島で、デンマーク領ではあるけれど、かなりの自治権があるようで。で、その"Orkin"、フェローの海運事業者向け(船員向け)ではあっても、一般旅行者も受け入れている、というスタンス。それで、自分のようなただの観光旅行者も利用できるというわけ・・・もっとも、そんなことを意識して予約を入れる観光客もほとんどいないんだろうけどね。実際、自分も海外ホテル予約サイトで普通にネット予約をしただけだし。でも、それでちょっとかわったつくりの客室とか、比較的安価な料金(ホテルという名がつくと普通は1泊10,000クローナ以上かかる)の理由がわかったような。料金が安いとはいっても施設的に問題になるようなところは無く・・・例の、「電話せよ」を除いては(^^;。

部屋の窓から↑