凸凹な空気

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Bjarnarhöfn(2005年7月6日その2)

かな~り長い間放っといたから、時間のズレも相当なのだけど、今更・・・と言われようとも、一応、旅のキロクのコンプリートを目指します。

念のため言っときますが、2005年の出来事です。

今回はBjarnarhöfnの話。ツアーオペレーターの手配ミスでホエールウォッチング船に乗れなかったツアー参加者(私も含みます)が、ホエールウォッチングが出来なかった代わりに連れていかれたのが、Bjarnarhöfnというところ。Snæfellsnes半島最大の街(村)であるStykkishólmurの西に位置するBjarnarhöfn・・・アイスランドのコアなファンなら、この地名を目にすれば、
「あ、あそこかぁ・・・」
と眉をひそめるか、目を輝かせるか・・・。反応は両極端に分かれることでしょう。

私は、この時まだコトの重大さに気付いていなくて。

ホエールウォッチングが出来なくてガッカリするやら腹立たしいやら、スッキリせずもやもやした気持ちを抱えつつ、バスに乗せられ・・・その道中、ガイドが説明するには、

サメの加工がどうとかこうとか・・・very interestingだ・・・と。

俺がvery interestingなのはサメじゃなくてクジラなんだよっ!

と腹の中で悪態をついても、もちろんどうにもならない。
海岸沿いの道を走り、溶岩原を抜けた先にその場所はあった。アイスランドらしい、台形の山の麓の草原の中・・・バスを降りると、なんとなく、何か、匂う?

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そこにいくつかある建物の中に入っていくと、何か、漁業に関する私設博物館らしい。昔の漁器具やボートが所狭しと並んでいる。どうやら、博物館主は英語が話せないらしく、ガイドが英語に通訳し、ひととおり館内の展示物の説明をしていく・・・・・と、透明なプラスチック容器に収められた、白っぽいサイコロ状の何かを、ツアー参加者に対して差出し、"試食"をすすめてくる。なにやらタダモノでない雰囲気に、皆腰がひけていて、中には"いらない・・・"と完全に逃げ腰の人も。口から出してる人もちらほらで、皆の共通点は、しかめ面。

σ(^^)?

ここはやはり、トライしてみるしかないでしょう!←コワイもの見たさというか無謀というか(^^;

アイスランドの伝統食材らしい、それを口に入れてみる・・・

・・・ん???ぅうっっっ!!!?!?!!

激しく、超激的においしくない!
刺激的で、マズイを超越したマズさ。いや、マズイというより、食べてはいけないモノのような・・・これホントに食べモノかぁぁ???

思わず吐き出してしまいそうになるも、無理やり飲み込むことに成功はしたものの・・・
(口なおしが欲しいよぅ)

帰ってから知ったのだけど、これは"ハカートル"とか"ハゥカル"とか言うものらしいのです。
アイスランドの伝統的なサメ肉の加工食品なんだけど、食べ物というより危険物という雰囲気すら感じるシロモノ。サメは「軟骨魚類」といって、他の「硬骨魚類(タラもサケもこっち)」よりも生物学的に原始的な魚類で、生命活動を行ううえで生じてしまう老廃物、アンモニアをうまく処理できず、肉にアンモニアが残ってしまっている・・・という理由からサメ肉はクサイらしいのだが・・・日本でもサメ食の習慣はあるけれど、サメの臭みは消して食べるのが一般的だと思うんだけど(ちなみに、私の住んでいるところでは、生姜と醤油(みりん・砂糖も使ってるかな)で味付けして食べる。臭みは全く感じられない。)、ここアイスランドのは・・・。まぁ、昔の保存食で、仕方ないんだろうけれど、それにしても、口にいれる前からツーンとくる怪しげなニオイ・・・サメ肉のアンモニア由来のものなんだけど・・・バスを降りたとたんに感じた、あの、なんとなく匂うもの・・・その正体がこのサメ肉加工品。あたり一面に漂う、ツーンとしたニオイ、その源が展示室のある建物の裏手にどど~ん!と。

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コワイモノ見たさで接近してみます・・・。

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これが全部サメ肉。それの乾燥場という所なんでしょうねぇ。
もう、鼻がツンツンです!ニオイが体に染み付いちゃったらどうしよう、なんて思ってみたところで、ここまで接近した時点で既に手遅れ。アンモニア臭いのは自分だけじゃないし。←開き直り

もう、ここに来ることはないだろうな、今回はイレギュラーな扱いだったわけだし。と、思ったんだけど(--;
なんと、この翌年の訪氷時にもここに寄るハメに。
またホエールウォッチング船に乗れなかったわけではなく、ホエールウォッチングツアーのコースに組み入れられていたのでした...orz

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