凸凹な空気

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金環日食2012 その2

今回の金環日食、10日ほど前から日食当日の天気があまり良くないという予報が出ていたんですよね。予報の好転を期待するも、ずっと悪い予報のままで。

そして日食の前日になって、もはや東京周辺では見えない確率のほうが高いということで、日食を見るために移動を決意。幸いなことに、移動可能な範囲に「晴れ」の予報が出ている所があったわけで、そこ(群馬県)に移動することにしたのです。

家を午前3時頃に出発したのですが、家のあたりは空一面のベタ曇り。
東北道の蓮田SAについた頃も、空は雲に覆われていて
「もしかして、このまま日食は見られないかも・・・」という悪い予感が(--;。

その後、羽生PAに着く頃には雲がだいぶなくなり、天頂は晴れ。しかし、日食が起こる、空の低い位置にはまだ雲が多い・・・けど、ここで「見ることができるかも」という期待が高まり、館林ICを出る頃には夜が明けて待望の「陽」が射し始めると、このまま晴れていてくれますように!!と、まさに祈るような気持ちで観望予定地へ車を走らせたのでした。

目的地(利根川河川敷)に着いて空を見上げると太陽の方向に薄雲があるものの日差しは強く、このままの状況であれば、日食を見ることができるぞ!
と、はやる気持ちを抑えつつ観望準備。

まー、準備とは言っても日食グラスを取り出し、カメラを三脚に微動雲台と一緒に乗せて、フィルターをセットするだけなんですけどね。

今回はND5.0相当の眼視用フィルターを撮影用に用意したのだけど、薄雲がかかることもあることから、別に用意していたND4.0を使ってみました。

※今回のNDフィルターは、一般的な、レンズの前玉のところにネジ込むものではなく、
富士フイルム製のシートフィルターです。つまり、「ND4.0」はいわゆる2段分の減光(1/4に減光する)効果のフィルターではなく、1/10000に減光するものです。そして、ND5.0相当の眼視用フィルターは1/100000に減光するもので、これはケンコー(Kenko)が発売している日食グラスに使われているフィルターと同一のもの。BAADER PLANETARIUM社(ドイツ)製の"BAADER AstroSolar Safety Film"です。これをフィルターホルダーの大きさにあわせてカットして使用するという具合。ちなみにA4相当の大きさで1枚2800円。けっこうなお値段です(^^;。
 けど、フジのシートフィルターよりは安いか・・・

さてさて、日食が始まるまでの時間を使って、あらかじめ用意しておいたボール紙にプチプチと穴を開け、こんなものを作ってみました。
イメージ 1

"2012"と穴を開けたのだけど、ちょっと穴が小さすぎたかな・・・?
むろん、これは金環中に撮ってます。
イメージ 2
ちょっと拡大↑

今回の日食は皆既ではなく金環だから、基本的には部分日食の特別な形と言えるわけです。
このため、皆既食のように辺りが暗くなったりすることはない・・・というか、照度計でも使わないかぎりは明るさの変化はわからない・・・と、自分でも思っていたし、何人かの知人にもそう言って知ったかぶりしてたのです。

けど。

ちょっと暗くなりましたね(‥;
びっくりでした。

金環は暗くなるのがわからない、そう思っていたのは人からの受け売りでもなんでもなく、これまで2回ほど経験した皆既日食(見てはいないけれど・・・泣)では、皆既になる直前まで、目に見えて暗くなるのがわからなかったからなのです。つまり、太陽が相当欠けたとしても、金環状態では明るさの変化を実感できないだろうと。
ところが、今回はちょっとだけ暗くなるのがハッキリとわかりましたね。
「暗くならないよ」という話しをしてしまった知人には「嘘つき」と思われても仕方ありません...orz。

そしてさらに、ちょっと暗くなったな、と感じるのとほぼ同時に体感温度(気温)の低下もハッキリと感じて、この点も意外というかなんというか(^^;
太陽の光だけでなく、赤外線も月に遮断されるのだから、別に不思議でもなんでもないのですけどね・・・
これまでの皆既日食経験(←見ることは出来ていないのです・・・大泣)では、食が深くなったとき(太陽の欠け具合が大きくなったとき)の体感温度の変化がわからなかったのです。
もっとも、その皆既日食では、月云々というよりも厚い雲に赤外線が遮断されてしまっていて地上まで届く赤外線が元々少なかった、ということなのかも・・・。

「その3」に続きます