凸凹な空気

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MUSES-C

 最近、新聞・ニュース等でひんぱんに目にする2つの「はやぶさ」。ひとつは東北新幹線の八戸-新青森間が年末に開業するのにあわせて登場する、新幹線の新しい列車名。そしてもう一つ、こちらが今回の記事の本題・・・第20号科学衛星"MUSES-C"・・・小惑星にランデブーするだけでなく「着地」してそのサンプルを採取、地球に持ち帰るという野心的な計画を実行する探査機なのであります。

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 鹿児島県内之浦から「M-Vロケット」で打ち上げられた後に、その目的、「小惑星からサンプルを持ち帰る」ことを、「獲物を巣に持ち帰る猛禽」になぞらえ、「はやぶさ」と名づけられたその探査機が非常に長い旅を終え、ついに地球に帰還するのですが、それがなんと、今日(6/13)なんですね。「はやぶさ」が着地した小惑星イトカワ」の石か砂かが入っている可能性のあるカプセルを分離して地球に落とした後、はやぶさ自身も大気圏突入し、燃え尽きて、「はやぶさ」のミッションは完了・・・となるわけなんですが、その、はやぶさが産み落とした「カプセル」の大気圏突入スピードがとてつもなく速いらしく、その際の摩擦熱により数万度に達してしまうとか。もちろん、非常に明るく輝くわけで、それを「人工火珠」に見立て、落下の様子を観測するという計画まであるらしい。関係スタッフは既にカプセルを観測・回収に備え、落下予定地付近で、それこそドキドキしながら待ち受けているんでしょうね。私も、カプセルの火球を見てみたいけれど、残念ながら落下予定地はオーストラリアの砂漠・・・。けど!この落下の様子をネットで中継するというニュースが!!これはぜひ見なければ!
(詳しくは"JAXA"のページを参照してください。ちなみに、18:00中継スタートです。)

1枚目の写真は「はやぶさ」の実物大模型。大きさだけでなく、できるだけ実物と同じ材料を使って組み上げたレプリカなんだとか。小惑星イトカワに着地する際の「目印」の役割を果たすターゲットマーカー・・・着地前にイトカワに落とし、はやぶさの発する光を反射、灯台の役目をするもの・・・カメラのストロボ光を明るく反射しています。↓
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実は、このターゲットマーカーには世界149の国と地域からの88万人の名前が刻まれたシートが包み込まれているんです。当時の宇宙科学研究所(現在は宇宙開発事業団と組織統合して"JAXA"となっている)が行った「星の王子さまに会いにいきませんか」キャンペーン(ターゲットマーカーに包み込むシートにあなたの名前を刻みます、というもの)に応募した人の名前が刻まれているんです・・・と言っても、顕微鏡でないと見えない大きさなんですが(^^;・・・当時は100万人の名前を目標に掲げてキャンペーンを行っていたのだけど、キャンペーン期間中に目標に達することが出来ず88万人止り。とはいえ、実際にイトカワに向けて投下され、今現在もイトカワの地表に鎮座していると思うと、ロマンを感じますねぇ・・・はい、私も応募しました(^^)。

この「はやぶさ」のレプリカが展示され、その成果の報告イベントが行われた場所、丸の内の"OAZO"なんですが、その"OAZO"の2階にJAXAの広報施設"JAXA-i"があるんですが、その"JAXA-i"が民主党政権下の事業仕分けで「廃止」と判定されてしまったのは本当に残念でなりません。

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