凸凹な空気

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銚子電気鉄道(3月4日 その2)

銚子電鉄、続きます。

この日走っていた電車のもう一方がこちら↓
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これも見覚えのある人、けっこういそうですね。そう、元京王線の電車です。
この日は、先の赤い元地下鉄の電車と、この電車の交互運転。どちらも東京出身ということになりますが、この緑の電車は京王線を引退した後、四国・松山の伊予鉄道でしばらく走った後、さらにここ銚子に転籍してきたという経歴を持っています。
そして、銚子電鉄初の冷房搭載車とのこと。けれど、Wikipediaによると冷房の使用は諸事情により制限されているらしい。その諸事情って何だ?・・・と思って(だいたい察しはつくけれど)その情報がどこかに転がってないかなー、とネット上をあちこち探してみると、当の銚子電鉄のオフィシャルHPにそれと推測される情報が。まぁ、直接、冷房に関することが書かれているわけではないけれど。
そのHPによれば・・・
(電車の動力源となる電力を架線に供給する)変電設備の能力は「300kW,DC600V,300A」。
「300kW」と「DC600V,300A(=180kW)」はちょっと数字が違うけれど、銚子電鉄の架線電圧が600Vだということを考えると、供給可能な電流は300Aということでしょうかね。とすると・・・現在、銚子電鉄を走っている電車に使われているモーターの出力は1台あたりだいたい70~90kW程度。これが1両あたり4台(車軸1つにつき1台)搭載されているから、もしこれらのモーターが定格で動くとすると、それだけで変電所の能力を超えてしまうことに。
銚子電鉄では、それほどスピードを要求されないし、加速力についても同様、ということでモーターが4台あっても、実際に運転に使われているのは半分の2台だけ・・・とか、モーターに印加する電圧を元々の定格の半分程度に抑えているとか・・・ということをやっていそうですね。それでも、両端の駅から電車をスタートさせ、中間の駅で行き違いを行うというダイヤだから、通常は2本の電車が走っているわけで、そうすると、もう電車を動かすだけで変電所の能力に余裕がなくなり、冷房運転の電力確保は無理ということになってしまいますね。

せっかくの冷房装置がもったいないけれど、無理に冷房装置を運転して変電所の過負荷で停電させるわけにはいかないから、仕方ないところなのでしょう。

ちなみに、この緑の電車、モーターを搭載している動力車は2両のうち1両だけです。